沖白灯台

(おきしろとうだい)

最終更新日:2006年7月19日

■概 要
沖白灯台(通称「白灯」)は、ベイブリッジの真下に位置する堤防 のひとつで、沖赤灯台堤防と対になって設置されています。長さは 約100mで堤防の北端には大きな白灯台があります。堤防はやや 広いベース面とその上に載った幅の狭いコンクリートブロックで構 成されています。堤防部は灯台付近でやや折れ曲ったり、コンクリ ートブロックが真横に曲っていたり、と変化に富んでいます。高さ の低い堤防なので浸水部分が多いですが、クロダイなどの実績が高 いので、ベテランを中心に人気の堤防です。

(概略平面図:寸法は不比例)

■詳 細
堤防から灯台側を見たところです。灯台部には赤灯と同じように大 きな機械室を伴った立派な灯台があります。その周辺もアイナメな どのよいポイントです。
(灯台部)
堤防と灯台部が接合している部分です。ここには階段や梯子などは ないので、1mほどの段差を、よいしょと上り下りするしかありま せん。でも、この間に若干の隙間があるのと、下段部が滑るので十 分注意してください。
(接合部)
灯台部から堤防全体を見たところです。このように、特に付け根部 分付近は、複雑な形状になっています。沖堤はほとんど変化のない 場合が多いのですが、このような変化は、魚が寄り付きやすい場所 になります。
(堤防部全景1)
同じく灯台部から堤防を見たところですが、港の外側の様子です。 コンクリートの下段部がわずかながら張り出しているのがわかりま す。こちら側はクロダイの本命ポイントです。
(堤防部全景2)
妙に飛び出した堤防の部分です。なぜこのような形状になっている のかは不明です。この周辺の水深は、かなり浅いです。
(出っ張り部)
これは横を向いてしまっているコンクリートブロックです。おそら く台風などの影響で、上に載っていたブロックが横を向いてしまっ たのでしょう。この先はブロック2本分くらい隙間が空いているの で、もしかしたらもう1本のブロックが、海底のどこかに沈んでい るのでしょう。
(横を向いたブロック)
これは夜間に堤防の在り処を船に示すための警告灯です。堤防上の 数箇所に設置されています。数年前、この堤防にプレジャーボートが 激突して死亡事故になりました。大切な施設ですから、汚したり壊 したりしないよう、気をつけてください。
(警告灯)
コンクリートブロックの断面です。内側に傾斜がついています。と ころどころに窪みがあるので、そこに足をかけて上ると楽です。外 側(写真左手)に若干の張り出しがあるのがわかります。満潮時に は、下段部はほとんど水没しますから、この寸法関係をよく覚えて おくようにしましょう。
(ブロック断面)
この沖堤は「沖白灯台」ですから、メインの灯台は大型の白い灯台 です。しかし、堤防の南端にはこのように小さいながら、赤い灯台 も設置されています。これは、向かい側にある「テトラ堤」に設置 されている白灯台と対になるものです。
(赤い灯台)
このように、ケーソンの間には30cmほどの隙間が空いています。 ここをまたぐときは、足元が滑りやすいので注意しましょう。また タイミングを誤ると、うねりによるしぶきを、まともに股間に受け ることになりますよ。
(ケーソン継ぎ目)
白灯台のオカマ部分です。ここには高さが1m程度の壁があるので ルアーや落とし込みはやり難いですが、カレイなどの投げ釣りでは 竿を置くのに便利です。壁の上に乗ってもいいのですが、幅が狭い ですから、バランスに自信のない人は辞めたほうがいいです。
(オカマ)
沖から見た白灯台の全景です。灯台のまわりの平らになっている部 分がわかると思います。ここには壁がないので、大きな波には十分 注意してください。
(灯台部分全景)
機械室に掲示された銘板です。これによると、この灯台の正式名称 は「横浜外防波堤南灯台」のようです。赤灯台の方には「北灯台」 とありましたね。
(銘板)
白灯台のあるベースには、このような直径1mくらいの穴がありま す。たぶん、以前はここに何かが設置されていた跡だと思いますが いずれにしても、蓋も何もないので、ここに落ちないように注意を してください。深さもどれくらいあるかわかりません。
(奇妙な穴)
写真は、うねりが堤防に這い上がっている様子です。これは干潮時 ですが、それでも大きなうねりの場合は、このように浸水しますか ら、満潮の時はもっと上がります。釣りの最中でもうねりには常に注意が必要です。
(浸水状況その1)
これは満潮時の堤防部分です。このように、下段は完全に海水に浸 かっています。かろうじてコンクリートブロックは海面の上ですが この状態で釣りをするには、ウェダーを着用するか、半ズボンにするか、どちらかです。
(浸水状況その2)
■眺 望
北側には大黒ふ頭と、その手前に沖赤灯台が見えます。この間は大 型船舶の通るメインの船道です。深さもかなりあります。
(沖赤灯台)
南側にはテトラ堤が見えます。こちらも船道ですが、小型の船舶が 主に往来します。船道の部分は潮流も強いので、仕掛けがどんどん 流されます。餌釣りにしろ、ルアーにしろ、それを考慮した戦術が 必要です。
(テトラ堤)
■釣りもの
この堤防での釣りものは、クロダイ、アイナメ、スズキ、カレイ等 です。春から夏にかけては、クロダイの釣り場となります。ここは 第一新堤に次いでクロダイの実績の高いところで、この期間は釣り 人の密度も高くなります。秋から冬にかけて、この白灯と赤灯はカ レイやアイナメを狙う釣り人が訪れます。ルアーでのスズキは周年 狙うことができます。また、マニアックな釣りものとしては「マゴ チ」があります。主に夏場に、活き魚(ハゼ)の泳がせ釣りや、ルアーなど で狙います。
◆◆ご注意!◆◆
オカマ部分はある程度高さがありますが、防波堤部分は非常に低く なっています。したがって、ちょっとしたうねりでも堤防の高い部 分にも這い上がってくると思ってください。ですから、ここで釣り をやる場合は、少なくともブーツを着用するか、ずぶぬれになって もいいような服装で来てください。また、ケーソンの一段目部分は 海草などが付着して非常に滑りやすくなっています。フェルト底な どの滑りにくい靴を履くことをお薦めします。


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